建設業許可をとった後の期限一覧(大阪府知事許可)

許可は取って終わりではなく、変わったことを決められた期限までに届け出る仕組みです。どの変更がどの期限かを、大阪府の手引きをもとに表にまとめました。

期限は大きく4種類

建設業許可を受けた後の期限は、数え始める日によって次の4つに分けると整理しやすくなります。

種類数え始め主なもの
14日以内変更があった日常勤役員等・営業所技術者等・支店長など「人の要件」に関わる変更、社会保険の加入状況の変更
30日以内変更があった日商号、営業所、資本金、役員、支配人、廃業など
4か月以内事業年度(決算期)の終わり決算変更届(個人は毎年4月30日まで)
満了の30日前まで許可の有効期間の満了日から逆算許可の更新申請(満了日の3か月前から受付)

このほか、公共工事を元請で受注する業者は、経営事項審査(経審)の結果の有効期間(審査基準日から1年7か月)にも気を配る必要があります。

※大阪府の手引きでは「14日以内」、建設業法・施行規則では「2週間以内」と書かれています。同じ意味です。

事実発生から14日以内の届出

大阪府の「建設業許可変更等届出の手引き」第2章に載っている届出です。許可の要件そのものに関わるので、期限がいちばん短くなっています。

変更の内容補足
常勤役員等(経営業務の管理責任者)の交代・氏名変更・削除ロの型の「直接に補佐する者」の変更も含みます。後任がいないと許可が続きません
営業所技術者等(旧:専任技術者)の交代・追加・削除・担当業種の変更・所属営業所の変更・氏名変更営業所の新設で技術者を置く場合も含みます
建設業法施行令3条の使用人(支店長など)の交代・就任支店の新設で就任する場合も含みます
社会保険(健康保険・厚生年金保険・雇用保険)の加入状況の変更加入⇔適用除外、営業所の移転などで事業所番号が変わった場合など。従業員数だけの変更は決算変更届で届け出ます
役員・支店長・個人事業主などが欠格要件に当たるようになった建設業法8条の欠格要件。届出書(様式第22号の3)を出します
常勤役員等や営業所技術者等の基準を満たさなくなった(後任がいない)一部廃業または全部廃業の手続きになります

人が辞める・亡くなる場合の段取りは、常勤役員等や営業所技術者等が辞めるときで詳しく説明しています。

事実発生から30日以内の届出

大阪府の手引き第3章に載っている届出です(建設業法11条1項、12条)。

変更の内容補足
営業所の移転・名称変更・電話番号の変更住居表示の変更で所在地の表示が変わった場合も含みます。移転で社会保険の事業所番号が変わるときは、14日以内の社会保険の変更届も必要です
支店など営業所の新設・廃止、営業所で扱う業種の変更新設する営業所には支店長など(令3条の使用人)と営業所技術者等を置くので、その届出(14日以内)とセットになります
商号・名称の変更有限会社から株式会社への変更、個人事業の屋号の変更も含みます
資本金の増資・減資登記事項証明書を添えて届け出ます
役員等の就任・退任・氏名変更取締役などが変わったとき。常勤役員等の交代を伴う場合は、あわせて14日以内の届出も必要です
株主等の変更新たに株式の100分の5以上を持つ人が出た、100分の5未満になった場合など
支配人の交代、個人事業主・支配人の氏名変更個人の許可で支配人を置いている場合
一部の業種の廃業、全部の廃業全部廃業は、事業主の死亡・法人の合併や解散・廃止など、理由ごとに届け出る人が決まっています(相続人、清算人など)

商号・役員・資本金・本店の移転などは、先に法務局での登記が必要になることがほとんどです。登記は司法書士の業務です。登記が終わってから変更届を出す流れになるので、変更を決めた段階で日程を逆算しておくと、30日を超えにくくなります。

決算後4か月以内の決算変更届

許可業者は、毎事業年度が終わってから4か月以内に、その期の工事の実績や財務の内容を届け出ます(建設業法11条2項)。大阪府では「決算変更届」と呼ばれています。工事の実績がない年も必要です。

決算期期限の例
法人・3月末決算7月31日まで
法人・9月末決算1月31日まで
個人事業主(12月31日で締め)毎年4月30日まで

主な中身は、工事経歴書、直前3年の工事施工金額、財務諸表(法人は貸借対照表・損益計算書など、個人は貸借対照表・損益計算書)、事業税の納税証明書などです。法人の納税証明書は大阪府税事務所で取る原本が必要です。個人は8月末までは、所得税の確定申告書の第一表の写しで代えられます。従業員数だけが変わった場合も、決算変更届と一緒に届け出ます。

※税務申告や税務相談は税理士の業務です。決算変更届は、確定した決算書の数字を建設業法の様式に置き換えて作ります。

決算変更届について詳しくは決算変更届のページをご覧ください。

5年ごとの更新と、経審の有効期間

許可の更新

許可の有効期間は5年です。許可のあった日から5年目の、許可日に対応する日の前日までで、満了日が日曜日などでも前後にずれません。

  • 更新の申請は満了日の3か月前から受け付け(3か月前の日が閉庁日なら、次の開庁日から)
  • 申請の期限は満了日の30日前まで(建設業法施行規則5条)
  • 郵送による事前チェックサービスは、有効期限の40日前を過ぎると使えません
  • 電子申請(JCIP)は、満了日の30日前を過ぎると受け付けられません
  • 有効期間が過ぎてしまうと更新はできず、新規申請になります

更新のときには、前回の申請書の副本と、その後の変更届・決算変更届の副本がすべて確認されます。決算変更届を出していない年があると、先にそれを出す必要があります。更新の直前になって5年分をまとめて作ることにならないよう、毎年出しておくことが結局いちばんの近道です。詳しくは更新のページをご覧ください。

経審(経営事項審査)の有効期間

国や地方公共団体などが発注する公共工事(政令で定めるもの)を発注者から直接請け負うには、経審を受けている必要があります(建設業法27条の23)。大阪府の手引きでは、公共工事の契約を結べるのは、結果通知書を受け取った後、審査基準日(通常は決算日)から1年7か月までとされています。毎年、決算が確定したらすぐに決算変更届→経営状況分析→経審と進めないと、前の結果が切れて次の結果が届くまでの間に空白ができます。大阪府では、結果通知書は申請を受理して補正が済んだ日から土日祝を含む22日程度で発送されます。

経審の流れと令和8年7月の改正については、経審の令和8年7月改正で説明しています。

期限を過ぎるとどうなるか

大阪府の手引きは、変更があるのに変更届を出していない場合や、決算変更届を出していない場合について、次のように注意しています。

  • 許可の取消しの対象となることがある
  • 更新や業種追加の申請、経営事項審査の申請ができなくなる

また建設業法では、変更届や決算変更届を出さなかったとき、要件を満たさなくなった届出をしなかったときの罰則が定められています(建設業法50条)。期限を過ぎていることに気づいたら、そのままにせず、できるだけ早く出すことが大切です。

「1年以上営業していない」にも注意

許可を受けてから1年以内に営業を始めない場合や、引き続いて1年以上営業を休んだ場合は、許可を取り消さなければならないとされています(建設業法29条1項4号)。大阪府は更新のときに5期分の決算変更届でこの点を確認しています。

※兵庫県・和歌山県・奈良県の許可では、届出書類や受付の方法が大阪府と違うことがあります。各県の手引きで確認します。

ARIA行政書士事務所にご相談いただく場合

当事務所では、ご依頼いただいた許可業者さまの決算月を台帳で管理し、決算変更届の期限を自動で計算して、期限の2か月前にご案内しています。更新の時期もあわせて確認します。変更届が必要かどうか迷う出来事(役員の交代、事務所の移転、支店の開設など)があれば、登記の前の段階でご相談いただくと、期限に間に合う段取りを一緒に組めます。

関連ページ:変更届/決算変更届/更新/経審・入札参加資格。ご相談はお問い合わせから、費用は料金のページでご確認ください。

行政書士 川端祐也

この記事を書いた人:行政書士 川端 祐也
ARIA行政書士事務所 代表。大阪府行政書士会所属(登録番号 第23262007号)。司法書士・宅地建物取引士の資格も持っています(登記などの司法書士業務は、別の法人である司法書士法人ARIAグループが別の契約で取り扱います)。

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