建設業に関連する許認可

工事だけでなく、土地・建物の売買や設計まで手がけると、建設業許可とは別の許認可が必要になります。ここでは、宅地建物取引業免許と建築士事務所登録についてまとめました。

建設業許可とは別に、許認可が必要になる場面

建設業許可は「建設工事の完成を請け負う営業」のための許可です。同じ会社でも、土地や建物の売買・仲介を業として行えば宅地建物取引業の免許が、設計や工事監理を報酬を得て行えば建築士事務所の登録が必要です。建設業許可があっても、これらの代わりにはなりません。

宅地建物取引業免許(大阪府知事免許)

土地や建物の売買・交換を業として行う場合や、売買・交換・賃貸の代理や媒介(仲介)を業として行う場合は、宅地建物取引業(宅建業)の免許が必要です。事務所が大阪府内だけなら大阪府知事の免許、2つ以上の都道府県にあれば国土交通大臣の免許になります。

項目内容(大阪府知事免許)
有効期間5年(続ける場合は更新)
人の要件事務所ごとに、決められた数の専任の宅地建物取引士を置く
お金の準備免許の後、営業保証金の供託(本店1,000万円、支店1か所500万円)か、宅地建物取引業保証協会への加入(弁済業務保証金分担金:本店60万円、支店1か所30万円のほか入会金など)のどちらか
大阪府の手数料新規・更新とも33,000円(電子申請の場合は26,500円)
審査期間大阪府の案内では、書類受付後5週間が標準(補正に要した日数は含まない)
営業を始められる時期免許の通知の後、供託か保証協会への加入を済ませて届け出て、免許証を受け取ってから。免許の日から3か月以内に済ませないと、免許を取り消されることがあります

新規免許の流れ(大阪府)

申請書類をそろえて申請する

受付窓口は大阪府咲洲庁舎の2階です。申請内容は申請の時点で確定している必要があり、免許が出るまでに代表者・役員・専任の宅地建物取引士・事務所などが変わると、原則として申請を取り下げることになります。

審査・免許の通知

免許されると、事務所あてに「免許通知ハガキ」が転送不要で届きます。

供託または保証協会への加入

営業保証金を供託するか、保証協会に加入して分担金を納めます。

届出・免許証の交付・営業開始

大阪府に届け出て免許証を受け取ってから、営業を始められます。専任の宅地建物取引士は、勤務先の変更登録の申請も必要です。

建設業と一緒に考えるとよい場面

  • 土地を仕入れて建売住宅を建てて売る、買い取った中古住宅をリフォームして売る
  • リフォームや解体の相談の中で、売却や購入の仲介まで引き受けたい
  • 建設業許可の常勤役員等や営業所技術者等と、宅建業の専任の宅地建物取引士を同じ人に任せたい

人の兼務には注意が必要です

大阪府の建設業許可の手引きでは、建設業の常勤役員等や営業所技術者等は、宅建業の代表者・政令で定める使用人・専任の宅地建物取引士と兼ねることはできないとされています。ただし、同じ法人(個人事業は除く)で、同じ場所で勤務する場合に限って兼務が認められます。別の会社で宅建業を始める場合は、人の配置から考え直す必要があります。

ARIAグループには、宅地建物取引業者である株式会社ARIA Partnersがあります。ただし、ARIA行政書士事務所とは別の法人で、ご依頼は別の契約・別の費用です。宅建業免許の申請のご相談で、不動産の取引をARIA Partnersに依頼していただく必要はありません。

建築士事務所登録

建築士、または建築士を雇う人が、他人の求めに応じ報酬を得て、設計・工事監理・建築工事契約に関する事務・建築工事の指導監督・建築物の調査や鑑定・建築確認申請などの手続きの代理を業として行う場合は、建築士事務所の登録が必要です(建築士法第23条)。一級・二級・木造の区分ごとに、都道府県知事の登録を受けます。

大阪府の案内では、建設業者が請負の一環として設計や工事監理を行う場合も、建設業許可のほかに、その規模に応じた建築士事務所の登録が必要とされています。

項目内容(大阪府)
有効期間登録の日から5年(続ける場合は更新の登録)
管理建築士事務所ごとに、専任の管理建築士を置く。建築士として3年以上の設計などの業務に従事したうえで、管理建築士講習を修了した建築士であることが必要
申請先大阪府が指定した一般社団法人大阪府建築士事務所協会(指定事務所登録機関)
手数料新規・更新とも24,000円(一級・二級・木造とも。令和7年7月1日から)
毎年の報告毎事業年度が終わってから3か月以内に「設計等の業務に関する報告書」を提出

建設業と一緒に考えるとよい場面

  • 設計から施工までまとめて請け負う(設計施工)
  • リフォームの提案で、図面の作成や建築確認申請の手続きの代理まで行う
  • 社内の建築士に、管理建築士と建設業の営業所技術者等を兼ねてもらいたい

管理建築士は、ほかの法令で専任が求められる立場にあたるため、建設業の常勤役員等や営業所技術者等との兼任は、同じ会社の同じ営業所の場合に限られます。毎年の決算変更届(建設業)と業務報告書(建築士事務所)は、期限も提出先も違うので、並べて管理しておくと、出し忘れを防げます。

解体工事業登録・電気工事業登録について

建設業許可がない場合の解体工事業登録や、電気工事業の登録・届出は、建設業許可との関係で扱いが変わります。違いは許可と登録の違いの記事で説明しています。

ARIA行政書士事務所がお手伝いすること

  • これから始めたい事業の内容をうかがい、建設業許可のほかにどの許認可が必要かを整理します
  • 宅建業免許の申請書類、建築士事務所登録の申請書類を作成します
  • 常勤役員等・営業所技術者等・専任の宅地建物取引士・管理建築士の配置を、兼務のルールに沿って一緒に考えます
  • 建設業許可の決算変更届と、宅建業・建築士事務所の更新や報告の期限をまとめて確認します

会社の目的の追加など登記が必要な場合は司法書士、税務は税理士の業務です。司法書士法人ARIAグループは、ARIA行政書士事務所とは別の事務所で、ご依頼は別の契約・別の費用です。専門家は自由にお選びいただけます。

よくあるご質問

建設業許可があれば、建売住宅を売ることはできますか。

建物を建てる工事と、土地・建物を売る営業は別のものです。自社で建てた住宅でも、土地・建物の売買を業として行う場合は宅建業の免許が必要です。どこまでの取引を予定しているかをうかがって確認します。

建設業の会社で設計もする場合、建築士事務所登録は必要ですか。

大阪府の案内では、建設業者が請負の一環として設計や工事監理を行う場合も、規模に応じて建築士事務所の登録が必要とされています。

兵庫県・和歌山県・奈良県の事務所でも相談できますか。

できます。免許・登録の窓口や手続きの細部は各県で違うため、各県の案内で確認してご案内します。

建設業許可のご相談をお受けしています

初回のご相談は無料です。「うちは許可が取れるのか」「決算変更届が何年分か出ていない」といった段階からご相談ください。
お手元の書類と状況をうかがい、必要な手続きと費用をお見積りのうえでご案内します。

電話する0120-924-542相談フォーム24時間受付